待望の夢 永草のうま牧場から阿蘇大観峰まで乗馬トレッキング

昨年10月ごろ、牧場経営者のダン(平山さん)から気候が良くなる春先に阿蘇まで外乗する計画を企てている参加しませんか?そんな過年の憧れの夢の提案あり。二つ返事で「私でいいんですか?」と云いながらOK!!と返事した。それから6カ月後の4月24日 陽光うららかな好天気の中約6時間半余りの永草のうま牧場から阿蘇大観峰まで乗馬トレッキング、その日を迎えた。
その日を迎えるまで、月2、3度の頻度だが、うま牧場に通い外乗コース一時間、場内で30分程度の練習を重ねた。常歩(なみあし)は出来るが、速歩(はやあし)から 駈歩(かけあし)の姿勢は途端に前屈みになり、手綱を知らず知らずに緊張して引っぱる。鞍にお尻がリズムを壊してガタガタと当たる。姿勢が崩れたと気付くことが技術の進歩だろうか。その都度アドバイスを受けるが一進一退の我が馬術の腕前は依然そんなもの。
この日のために新たに買ったウエスタンハット2個で前の分とで計4個、乗馬用ブーツ中古だが入手、ウエスタンベルト用バックル8個、中年に優しい伸びるリ-バイスのジーパンとオーバーオール、馬に乗った後必ず立ち寄るウェスタンショップで、求めた馬人形はよく集めた、その数100余頭を超えた。気持ちが高揚しはまり過ぎた馬好きな自分の証し。
速歩(はやあし)から 駈歩(かけあし)はリズムに乗れば宇宙遊泳の如く爽快そのもの。目は点になり、山間部の小道を或いは舗装された坂道を人馬一体?になりパカパカと早いリズムで響く、嘶く(いなな)、首を時折上下する。視界は未熟な為に前のみ、時折ほんの一瞬、馬の上下の躍動・振動が我が足腰の上げ下ろしと合った瞬間の走りは、これまた最高!!はまること、ハマルコト、そんな体験が少し味わえるようになった。益々惹かれる乗馬である。

当初は23日だったが、悪天候で24日に順延。好天気に恵まれたこの日、隊長のダンさんに外乗の諸注意を受け、うま牧場を出たのは10時ごろ。直ぐに国道57号線を渡り赤水の付近の農道に入った。豊肥線の電車に驚いたり、牛の匂いに怯え(おび)たりする愛馬もいたが実に愛おしい。あぜ道で、速歩(はやあし)から 駈歩(かけあし)に向いた処では、ダンの指示のもとで走りに走った。
阿蘇連山を左右に或いは前方にしながら、人馬一体で走りぬく?爽快なり。心拍数は130ぐらいに上がった。背中に汗がにじみ出る。馬の首筋も汗で濡れている。長い時間の乗馬の良さは、今の失敗を反省して、修正できることだと後で聞いた言葉だが、グリーンバレーのボス(梅本さん)の言葉に納得した。私も実感として上達はないが、一皮むけたそんな気持ちが終わった後に感じたのは確かだ。
遥か彼方に見える大観峰の在る山。あの山の峰に登る。今は外乗2時間余り経過したところだとダンの言葉に気持ちは高まり、私入れて3名は気分は最高なりと歓声を挙げた。 菜の花、真紅のつつじ、ソメイヨシノの桜が終わった後咲き誇る八重桜、根子岳を左端に見て温かい陽光に照らされた阿蘇の山々、刈り取られた田圃、流れる小川と家々が点在する集落と其の庭に咲く草花と木々。はためく、たくましく大らかに育てと泳ぐこいのぼり・・・・・・みんなが調和した大自然の風景の中をリーダーを含めて4名の自称カウボーイ達と紅一点のカウガールがそんな風景に一段と盛り上げ絵になっている?
やがて山道、愛馬は喘ぎながら急角度の山道を歩く、小川の流れる山道に躊躇して何度も立ちどまり、或いは後退する馬を宥めてやっと渡った。正に気分は和製オールドカウボーイそのもの。途中で大観峰キャンプ場に向かう小学4、5年生100名余りと狭い山道で出会った。子ども達のかっこいい、カウボーイのごたる、すごい等の歓声が乗馬して5時間。少し疲れを感じる我々に心地よい!! 森林浴を山林の中で大いに馬上で味わった。まっすぐ伸びた見上げるような杉並木その間を若葉の緑が埋めている。馬上の小枝に、木々にぶつからないように注意しながら通り抜けたら日差し明るい大観峰に続く国道に出た。遥か眼下には集落が見える素晴らしい風景が広がって居る。実に壮大だ。
更に我々は車道の進み、「夢・大地 のグリーン・バレー」の広大な牧場に入った。なだらかな丘と丘、小道あり、小石が露出した路らしくない処ありの空間。遠くには星条旗を掲げた幌馬車が見えるそんな中、まるで西部劇のシーンを彷彿させる。
牧場の丘には放牧された馬たちの群れ実に絵になっている!!その下を我々が通る。めずらしそうに何事かと見る馬達。馬達に見られてうれしい馬好きな自分がそこにある。
落馬することなく6時間半駆け抜けたことに乾杯!!。こうして人馬の旅は終わった。
4頭の馬、我が厩舎に帰れるのが分るのか、重い鞍を外され、馬搬送用のトラックに軽やかにスムーズに上がっていった。お疲れさん!!よく頑張って乗せてくれた!!
帰路のトラックを運転されたグリーンバレーのボス(梅本さん)の言葉・・・・このエッセイの最後に紹介する。グリーンバレーでの馬も奄美大島や宮古島でのトカラ馬の調教もどんな野生馬でも一月弱で乗馬用に調教できる。問うた?「それは教え込む、調教するのでなく誉めること、気持ちを馬のリズムで伝えること」。どのような方法で?「馬が触れえない耳たぶの裏や首筋などを頑張ったらゆっくり時間をかけて撫でてあげること」「一日に40分程度の調教で抑えること」 「苦痛を与えないこと」等々伺った。子育てと同じだと気付いた。
次の言葉も実に印象的だ・・・・・「神や仏の教えを導く人は伝道師です」 「馬の調教も調教師でなく心は調伝師たるべきだ」。更に「乗馬で速歩(はやあし)から 駈歩(かけあし)では心拍数は人は130を超える、これは人が走っている時の心拍数です」。「乗馬は老いも若きもできる最高の健康運動です」という長年の実践から出た言葉に重みを感じた。
「有り難うございました。」
2013.4.28.

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